自然身体構造研究所 編

第154号:

杉内俊哉投手に学ぶピッチャーの腕の振り方

ソフトバンク杉内俊哉投手はあまり大きくない体でキレのよいスピードボールと変化球で好成績を上げています。杉内投手のようなボールを投げるためにはどうしたらよいのでしょうか?今回は、杉内投手のようなしなやかで力強い腕の振り、そのメカニズムについて解説して行きます。



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杉内俊哉投手に学ぶピッチャーの腕の振り方

ソフトバンク杉内俊哉投手はあまり大きくない体でキレのよいスピードボールと変化球で好成績を上げています。杉内投手の投げる腕はまるでムチのようにしなやかに力強く振られています。しかも腕が長く見えるように感じます。バッターは腕が遅れてしなって来るので直球は速く感じ、変化球は思ったより曲がるので、そのボールを打つのに大変苦労します。

今回は杉内投手のようなしなやかで力強い腕の振りのそのメカニズムを説明しようと思います。投げる腕の振り方で「リリースからフォローにかけて腕は内側にひねられる」ということを聞いたことがあると思います。(写真1)

写真1 (写真1-クリックで見る事ができます。)

投げる腕の動きは連続する腕そのもののねじれと体幹部の中心からの回転運動です。(写真2)

写真2 (写真2-クリックで見る事ができます。)

この二つの回転が複合的に起こっているのです。杉内投手が他の投手より優れているポイントは腕そのもののねじれ作用が大変スムーズで速いのです。腕のねじれ作用は回旋運動です。回旋運動で速くてスムーズであるということは軸が安定しているということが第一なのです。杉内投手は腕の軸の感覚が大変優れていて、速いねじれ作用が起こっています。腕の筋肉の弾力性も加わって、大変速い腕のふりなのです。

投げる腕の骨格構造的軸は本来の腕の付け根である胸鎖関節から鎖骨→上腕骨→尺骨→薬指・小指につながる一本の軸の感覚です。(写真3)

写真3 (写真3-クリックで見る事ができます。)

背中側には肩甲骨上端から上腕骨→尺骨→薬指・小指につながる一本の軸の感覚です。(写真4)

写真4 (写真4-クリックで見る事ができます。)

この前側と背中側の腕の軸が投げる腕のねじれ作用の軸と体幹部の中心の腕の基点の遠心作用が杉内投手のスムーズで強い腕の振りの秘密なのです。腕の振り下げからトップ、リリース、フォロースルーすべてのプロセスで腕の軸感覚に基づいて腕を振っているのです。腕の振りといえばグローブを持った腕もこの軸感覚に基づいて動くことで力強い動きを増し、左右の腕の連動性を高めることができます。(写真5)

写真5 (写真5-クリックで見る事ができます。)

みなさんもぜひ自分自身のピッチングの中で腕の軸感覚を養ってみてください。


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(例:体の使い方について/トレーニンググッズについて)
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